中原の虹

清末期を舞台にした中国時代小説。
張作霖を主人公としているが、前作「蒼穹の昴」の主要メンバーはそのまま出演しているので、どうしてもそちらのメンバーに思い入れがあって、感情移入してしまった。

単行本で4冊あるので、ストーリーはかなりたくさん絡み合うのだけど、基本は西太后袁世凱がどのように清を終わらせて次世代への引き継いでいったのかを、物語性豊かに描いている。

史実には存在しない登場人物もいるのだけど、あまりにも自然に描かれているので、勘違いしてしまう。
西太后袁世凱については好意的な描写が多いのは、作者の歴史観によるところでしょう。

話の長さはさておき、非常に質の高い小説でお勧めです。



中原の虹 第一巻

中原の虹 第一巻